
運営指導とは?
- 定義:行政(都道府県・市町村等)が事業所を訪問し、法令遵守や運営状況の確認を行う指導です。
- 目的:利用者の保護、サービスの質の確保、不正請求の防止など
- 実施時期:原則5年に1度程度、または必要に応じて
- 通知:事前に文書で通知あり(通常2週間~1ヶ月前)
運営指導で見られる主なポイント
・人員基準(職員配置、資格など)
・設備基準(面積、備品、安全対策など)
・運営基準(勤務体制、会議記録、苦情対応など)
・契約・重要事項説明書の整備
・個別支援計画・サービス提供記録
・モニタリング記録・サービス評価
・報酬請求内容と提供実績の整合性
・運営規程や各種帳票の整備
運営指導前に準備すべき書類一覧
人員 | 資格証の写し、雇用契約書、出勤簿 | 配置基準の確認に使用 |
運営 | 運営規程、苦情対応記録、研修記録 | 最新のものを整備 |
契約関連 | 契約書・重要事項説明書、本人の署名あり | 日付・内容不備に注意 |
サービス関連 | 個別支援計画、提供記録、モニタリング記録 | 利用者ごとに整備 |
その他 | 防災マニュアル、BCP、感染対策マニュアル | 最新版か確認 |
運営指導当日の流れ
➀指導担当者の来所
②全体説明(趣旨・流れなど)
③書類の確認・質疑応答
④職員への聞き取り(主任・管理者など)
⑤現場確認(設備・掲示物など)
⑥指摘・助言、終了
運営指導に備える心構え
・普段からの整備が何よりの対策
・「見せる資料」ではなく「使っている資料」を意識
・職員全員での情報共有が重要
・職員の対応力・説明力も評価される
・指摘を恐れず、前向きに受け止める
よくある指摘事項と対応例
指摘内容 | 対応策 |
---|---|
計画書の更新漏れ | 月1回の確認体制をつくる |
職員の資格証が未確認 | 採用時に確認・写しを保存 |
記録が曖昧 | 「いつ・誰が・何を」明記 |
契約書類の署名漏れ | 二重チェック体制の構築 |
マニュアルの未整備 | 年1回の更新日を設定 |
実地指導後の対応
- 指摘事項の文書通知(数日~数週間後)
- 改善報告書の提出(期限内に)
- 改善内容の実施と記録
- 今後の運営へのフィードバックとして活用
まとめ
・運営指導は「罰」ではなく「支援」
・普段からの書類整備と職員教育がカギ
・指摘事項をチャンスと捉え、成長に繋げましょう
当事務所では、加算の取得のアドバイスや運営指導対策、研修・委員会を実施しています。
ぜひお気軽にご相談ください。