はじめに
高齢者の健康維持において「栄養管理」は欠かせない要素のひとつです。
通所介護(デイサービス)では、利用者の栄養状態を適切に把握・評価し、それに基づいたケアを行うことで、生活の質(QOL)向上や低栄養予防につなげることが求められています。
その取り組みを評価する加算制度が「栄養アセスメント加算」です。
栄養アセスメント加算とは?
概要
栄養アセスメント加算とは、管理栄養士が通所介護利用者に対して栄養状態の評価(アセスメント)を実施した場合に算定できる加算です。
対象サービス
制度の背景と目的
- 高齢者の低栄養リスクの早期発見と予防
- 口腔・運動・栄養の三位一体による生活機能の維持・改善
- 医療機関や他事業所との多職種連携の促進
特に、低栄養は転倒・骨折・認知機能の低下・入院リスクなどにつながる重大な健康課題です。
これを未然に防ぐための取り組みとして、栄養アセスメントの重要性が高まっています。
算定要件
以下のすべての要件を満たす必要があります。
① 管理栄養士の配置
- 栄養アセスメントを行うのは国家資格を持つ管理栄養士に限られます。
② 栄養アセスメントの実施
- 利用者の身体状況や疾患、生活環境などを踏まえ、必要に応じて聞き取り・観察・文書確認などを行う。
③ 記録・計画書への反映
- 実施したアセスメントの内容は記録し、個別機能訓練計画や介護計画に反映させる。
④ 情報提供
- 必要に応じて、利用者本人や家族への説明、関係機関(医師・訪問看護等)への情報提供も行う。
加算単位と算定頻度
名称 | 単位数 | 算定頻度 |
---|
栄養アセスメント加算 | 50単位/回 | 6か月に1回まで |
※算定可能な回数は利用者1人あたり6か月に1回が上限となります。
実務上のポイント
- 栄養アセスメント加算の算定には管理栄養士の所属が必要ですが、外部委託も可能とされています。
- 通所介護計画や個別機能訓練計画との連動が求められるため、多職種との連携体制を整えることが重要です。
- アセスメントの内容とその結果に基づく対応内容(計画)を記録に明確に残すことが必須です。
- 地域の医療・看護資源との連携により、早期の栄養改善支援が実現できます。
まとめ
「栄養アセスメント加算」は、単なる評価ではなく、その後の支援にどうつなげるかが問われる加算です。
利用者のQOL向上に直結するため、計画的なアセスメントの実施と、管理栄養士を活用した多職種連携の強化が求められています。
関連加算との違いにも注意!
加算名 | 主な違い |
---|
栄養改善加算 | 継続的な栄養指導やモニタリングを行う加算(複数回実施) |
栄養アセスメント加算 | 評価・計画の実施がメイン(単発・6ヶ月に1回) |
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