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利用者数が伸びないのはなぜ?データから読み解く介護タクシー経営の傾向(京都で開業を考える方へ|行政書士がポイントを解説)

京都で介護タクシーの開業相談を受けていると、
「車両も揃えたのに利用者が増えない」
「問い合わせはあるのに成約につながらない」
という声が多くあります。

しかし、実際には “伸びない理由”はデータを見ると明確に存在 します。
本記事では、京都の地域特性と全国データを参考に、
利用者数が伸びない介護タクシー経営の傾向を行政書士の視点から解説します。


◆ 1. 全国データから見る“介護タクシー利用の実態”

① 利用目的の70%以上が「通院」

介護タクシーの主用途は圧倒的に通院です。
つまり、病院との導線が弱い事業者は、利用者の伸びが鈍くなります。


② 初回利用の理由の多くが“口コミ・紹介”

全国的に、介護タクシーは

  • ケアマネの紹介
  • 病院からの紹介
  • 家族の口コミ
    で利用が決まるケースが大半です。

→ 営業をケアマネ一本に絞ると、紹介数が頭打ちになる傾向があります。


③「院内同行」を重視する家族が増加

近年、「受付まで連れていってほしい」「会計までいてほしい」という
“介助付き移動”へのニーズが上昇しています。

単なる送迎中心のサービスだとリピートが伸びにくいのが現状です。


◆ 2. 京都で利用者数が伸びない介護タクシーの共通点

① 病院との動線が弱い(特に大病院)

京都市内には大規模病院が多く、
病院との連携が利用者獲得の大きな鍵になります。

しかし…

  • 地域連携室に挨拶していない
  • 院内同行の強みを伝えていない
  • 病院での“受け入れルール”を理解していない

この状態だと、紹介ルートが作れず“伸び悩み”につながります。


② ホームページの情報が不十分

京都の利用者・家族は、比較検討を丁寧に行う傾向があります。

よくある問題は…

  • 料金が曖昧
  • 介助内容が書かれていない
  • 対応エリアが不明
  • 写真が少なく不安

結果として、
「安心して頼める事業者」に負けてしまいます。


③ “通院以外のニーズ”を拾えていない

京都では、買い物・お墓参り・役所手続きなど、
日常生活に根差した移動ニーズも多い地域です。

しかし、

  • 通院以外のメニューがない
  • 利用者に提案できていない

というケースが多く、結果として利用回数が伸びません。


④ リピート率が低い

リピート率が低くなる原因は、
データによると特に以下が大きいとされています。

  • 車いす固定が不安
  • 介助が雑
  • 待ち時間配慮がない
  • コミュニケーション不足

京都は“丁寧さ・安心感”を重視する地域のため、
これらの小さなミスが大きく響きます。


◆ 3. 伸びる介護タクシーに共通する“データに基づく戦略”

① 「定期利用」を確実に取れている

通院の多くは定期的であり、
固定ルートの利用者が多いほど経営は安定します。

そのために必要なのは:

  • 院内同行の徹底
  • ケアマネへの利用報告
  • 利用者との信頼関係構築

② “紹介ルート”を複数持っている

伸びる事業者は以下と複数接点を持っています:

  • 病院の地域連携室
  • 訪問看護
  • 地域包括支援センター
  • 老人ホーム
  • 民生委員

京都は紹介文化の地域であるため、
営業先が複数あること=利用者増の必須条件です。


③ ホームページが「営業マン」として機能している

伸びる介護タクシーのHPは必ず:

  • 料金が明確
  • 写真が豊富
  • 介助内容が具体的
  • 院内同行の流れがわかる
  • 京都の地名を盛り込んだSEO設計

を押さえています。


④ “想い”を明確に伝えている

データ上、利用者が事業者を選ぶ理由の上位にあるのが
「人柄・安心感」です。

京都は特にこの傾向が強く、
HPやパンフレットに“開業の想い”を載せることが効果的です。


◆ 4. データで見える「京都ならではの傾向」

  • 南区・伏見区・宇治市は通院ニーズが特に多い
  • 洛西・北区は移動手段に困る高齢者が多い
  • 観光エリア周辺は一般タクシーとの棲み分けが重要
  • 生活支援ニーズは山科・右京で増加傾向

地域に合わせた戦略が必要で、
京都は“同じ市内でもエリア差が大きい”のが特徴です。


◆ 5. まとめ:利用者が伸びないのには必ず理由がある

データから見えるのは、
「営業不足」ではなく
“戦略が間違っている”ことが多いという事実です。

京都で利用者数を伸ばすには:

  • 病院導線の強化
  • 紹介ルートの複数化
  • HPの改善
  • 院内同行の徹底
  • 通院以外のニーズを拾う

これらが重要です。


◆ 6. 京都で開業・経営にお悩みの方へ(行政書士として)

京都は地域性が強いため、
「大阪と同じ戦略」でうまくいかないケースが非常に多いです。

  • 利用者が増えない
  • 営業方法がわからない
  • ホームページを直したい

どんなことでもお気軽にご相談ください。

許可申請から経営改善まで、サポートいたします。


乾行政書士事務所について|大阪・京都の福祉・介護の指定申請・運営指導対策

医療・介護・障がい福祉の開業・運営なら大阪の乾行政書士事務所

乾行政書士事務所は、大阪府・京都府を中心に、福祉・介護事業の指定申請サポート運営支援を行っている医療・介護・福祉支援に特化した事務所です。

これから就労継続支援放課後等デイサービス訪問介護通所介護などを開業予定の法人・個人様に向けて、指定取得支援を専門的に実施しています。

さらに、「運営支援」では、処遇改善計画書(実績報告書)作成、研修・委員会の実施、運営指導対策(書類チェック)、自治体へ提出する書類の作成、BCP作成支援等を行っています。

事業内容

  • 障がい福祉サービス事業(就労継続支援、生活介護、放課後等デイサービス 、居宅介護、相談支援事業所等)
  • 介護保険サービス事業(通所介護、訪問介護、認知症グループホーム 等)
  • 福祉・介護事業向け指定申請サポート(法人設立、書類作成、運営指導対策 等)
  • 運営支援(運営指導対策(書類チェック)、処遇改善計画書(実績報告書)作成、研修・委員会の実施、補助金サポート、自治体へ提出する書類の作成(例:変更届出等)、BCP作成支援)

対応エリア

  • 大阪府:箕面市・豊中市・吹田市・茨木市・高槻市・枚方市・交野市・寝屋川市・大阪市 ・四條畷市・東大阪市など
  • 京都府:京都市・長岡京市・向日市・八幡市・宇治市 ・亀岡市など
  • 全国対応可能(全国対応プランあり)

乾行政書士事務所の強み

  • 現場経験のある行政書士、社会保険労務士による実務的アドバイス
  • 障がい福祉と介護保険の両分野に対応可能
  • 法人設立から指定申請、運営フォローまで一貫対応
  • 自社運営施設による「現場視点」でのコンサルティング
  • 介護、障がい福祉の様々なサービス形態の実績あり

お問い合わせ・ご相談

指定申請のご相談、開業サポート、運営支援のご依頼など、まずはお気軽にご連絡ください。

福祉・介護事業の立ち上げから継続運営まで、全力でサポートします。


当事務所では、障がい福祉・介護事業の支援に加え、ご利用者やご家族の生活全体を支えるため、遺言・後見・死後事務などの民事業務にも対応しています。現場の実情を理解した行政書士として、福祉と法務の両面から支援いたします。

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