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障がい福祉サービスにおいて、サービス管理責任者(通称:サビ管は極めて重要な役割を担う職員です。支援の全体を統括する立場であり、事業所運営の中核を担う存在であるため、交代が生じた際には速やかかつ適切な手続きが求められます。
この記事では、サビ管が交代する場面で必要となる行政への届出や社内での対応、関係者への周知事項などを包括的に解説します。
サービス管理責任者の交代とは、現在配置されているサビ管が退職・異動・病気等で交代することを指します。交代には以下のような理由が挙げられます。
・サビ管の退職または契約満了
・他事業所や部署への異動
・資格要件を失った(例:研修未修了、実務経験不足が発覚)
・長期休職や育休による一時的な代行配置
交代の有無に関わらず、指定基準を満たし続ける必要があるため、変更時には適切な人材の配置と届出が欠かせません。
サービス管理責任者の交代時には、サービスを所管する指定権者(都道府県または政令市等)に対して「変更届出書」の提出が必要です。
・変更届出書
・新旧サビ管の【資格証明書の写し】
・新任者の【履歴書】
・雇用契約書または辞令の写し
得tン(必要に応じて)資格要件を満たす証明資料(研修修了証、実務経験証明など)
変更後10日以内に届出を行うことが原則です。
遅延した場合、行政指導や加算停止のリスクもあるため、速やかな対応が求められます。
・都道府県障がい福祉課(または指定権限を持つ市区町村)
提出方法は郵送または電子申請(各自治体により異なる)が一般的です。
・組織図や業務分掌表の更新
・マニュアル類、社内ルール、掲示物の修正
・サビ管交代に伴う業務引き継ぎ計画の策定
・支援会議の場やお便り等を通じて、サビ管変更の事実を丁寧に説明
・特に個別支援計画に関与する担当者が変わる場合は、十分な説明と信頼関係構築が必要です。
・相談支援専門員、通所・訪問系の事業所、医療機関、学校等へ連絡
・担当職員が変わったことを明確に伝え、連携をスムーズに保つ工夫が必要です。
交代の前には、必ず新たに就任予定の方がサービス管理責任者の要件を満たしているかをチェックしましょう。
・国家資格(社会福祉士・精神保健福祉士・介護福祉士など)を有している
・相談支援または直接支援の実務経験を一定年数有している
・所定のサービス管理責任者研修(基礎・実践)を修了している
資格要件が不十分な場合、指定基準違反として加算停止や業務改善命令の対象となるおそれがあります。
トラブル例 | 対応策 |
---|---|
手続きが遅れて行政から指導が入った | 退職・異動が決まった時点で即準備開始。届出期限(10日以内)を厳守 |
新任者が要件を満たしていなかった | 資格確認は事前に。資格証・研修修了証を確認・保管 |
引き継ぎが不十分で支援の質が低下 | 業務引き継ぎシートや同行期間を設ける |
関係機関への周知漏れ | サビ管交代時は定型の周知文テンプレートを用意しておく |
✅ 行政への変更届出を10日以内に提出したか
✅ 必要書類をすべて揃えたか
✅ 新任者の資格・研修要件を確認したか
✅ 社内の業務体制・マニュアルを更新したか
✅ 利用者や家族、関係機関に周知したか
サービス管理責任者の交代は、障がい福祉サービス事業所にとって重要な転換点となります。届出の遅れや対応の不備があれば、運営指導や加算停止といったリスクもあります。この記事を参考に、計画的で確実な対応を行いましょう。
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