ブログ

虐待防止委員会とは?どうすればいいの|高槻市の介護・障がい福祉専門行政書士が解説します

介護・障がい福祉事業所では、利用者の尊厳と人権を守るために 「虐待防止委員会」 の設置が義務づけられています。近年の実地指導(運営指導)では、委員会の実施状況や記録、研修の有無が詳細に確認されるようになっています。

この記事では、

✅ 虐待防止委員会とは何か
✅ なぜ必要なのか
✅ どう運営すればよいのか
✅ 運営指導で見られるポイント

をわかりやすく解説します。


虐待防止委員会とは?

利用者への虐待を未然に防ぐために、事業所内で継続的に議論・改善を行う組織です。
高齢者虐待防止法・障害者虐待防止法・児童福祉法・厚生労働省通知に基づき全事業所で設置が求められています。

主な目的

  • 利用者虐待の防止・早期発見・対応体制の整備
  • 職員の意識向上・倫理観の醸成
  • 虐待再発の防止策検討
  • 苦情・事故・身体拘束との関連確認
  • 職員研修の実施とフォローアップ

なぜ委員会が必要なのか?

● 法令と運営基準で求められているから

  • 介護保険事業:虐待防止のための措置が義務
  • 障害福祉サービス:虐待防止責任者の選任+委員会設置が必須

● 運営指導で必ず確認される項目

大阪府・高槻市の運営指導では、以下がチェックされます:

チェック項目内容
委員会の設置書類・規程の有無
開催状況年1回以上の開催が基本
議事録日付・メンバー・議題・署名あり
虐待防止指針法令に沿った内容か
職員研修年1回or2回以上の実施

虐待防止委員会のメンバー構成例

役割人員イメージ
委員長管理者・施設長
委員介護職員代表・看護師・サービス提供責任者等
外部委員(任意)家族・医師・相談支援専門員 など

※小規模事業所でも 1人が複数役職を兼任してOK
※ただし「実際に機能している委員会」であることが重要


開催頻度と議題例

● 開催頻度

  • 最低 年1回以上
  • 運営指導では年間スケジュールがあると望ましい

● 議題の例

  1. 虐待防止の年間計画策定
  2. ヒヤリハット・クレーム事例の共有
  3. 身体拘束・不適切ケアの発生状況確認
  4. 職員研修の計画・実施
  5. 事故報告・対応記録の検証
  6. 苦情対応マニュアルの見直し
  7. BCP(感染症/災害)との連動確認

必要な書類・記録一覧

書類内容
虐待防止指針法令に基づく基本方針
虐待防止委員会規程設置根拠・役割・開催要領
議事録実施記録(署名必須)
研修記録出席簿・研修内容
年間計画書研修・委員会・チェック体制
虐待発生時報告ルート図管理者・市町村・家族への連絡順序

運営指導でよくある指摘例

指摘内容対応策
委員会が開催されていない年2回の定例化+開催記録保存
議事録が曖昧日付・署名・会議内容を明確に
指針が古い・未作成毎年の見直し記録を残す
研修未実施委員会主導で年1回or2回以上開催
安易に「虐待なし」と結論事例検討形式で議題化する

行政書士としてのサポート内容(高槻市・北摂対応)

✅ 虐待防止指針・規程テンプレート作成
✅ 委員会議事録フォーマット提供
✅ 実地指導チェックリスト対応
✅ 職員研修
✅委員会の参加
✅ BCPとの連携支援(虐待発生時対応版)


まとめ

  • 虐待防止委員会は 法令・指導要綱で義務化された仕組み
  • 設置しただけでは不十分、「動いている委員会」 が求められる
  • 記録・研修・マニュアル・委員会の連動が実地指導のポイント
  • 高槻市・北摂の事業所で整備に困っている場合は専門家に相談を

乾行政書士事務所について|大阪・京都の福祉・介護の指定申請・運営指導対策

医療・介護・障がい福祉の開業・運営なら大阪の乾行政書士事務所

乾行政書士事務所は、大阪府・京都府を中心に、福祉・介護事業の指定申請サポート運営支援を行っている医療・介護・福祉支援に特化した事務所です。

これから就労継続支援放課後等デイサービス訪問介護通所介護などを開業予定の法人・個人様に向けて、指定取得支援を専門的に実施しています。

さらに、「運営支援」では、処遇改善計画書(実績報告書)作成、研修・委員会の実施、運営指導対策(書類チェック)、自治体へ提出する書類の作成、BCP作成支援等を行っています。

事業内容

  • 障がい福祉サービス事業(就労継続支援、生活介護、放課後等デイサービス 、居宅介護、相談支援事業所等)
  • 介護保険サービス事業(通所介護、訪問介護、認知症グループホーム 等)
  • 福祉・介護事業向け指定申請サポート(法人設立、書類作成、運営指導対策 等)
  • 運営支援(運営指導対策(書類チェック)、処遇改善計画書(実績報告書)作成、研修・委員会の実施、補助金サポート、自治体へ提出する書類の作成(例:変更届出等)、BCP作成支援)

対応エリア

  • 大阪府:箕面市・豊中市・吹田市・茨木市・高槻市・枚方市・交野市・寝屋川市・大阪市 ・四條畷市・東大阪市など
  • 京都府:京都市・長岡京市・向日市・八幡市・宇治市 ・亀岡市など
  • 全国対応可能(全国対応プランあり)

乾行政書士事務所の強み

  • 現場経験のある行政書士、社会保険労務士による実務的アドバイス
  • 障がい福祉と介護保険の両分野に対応可能
  • 法人設立から指定申請、運営フォローまで一貫対応
  • 自社運営施設による「現場視点」でのコンサルティング
  • 介護、障がい福祉の様々なサービス形態の実績あり

お問い合わせ・ご相談

指定申請のご相談、開業サポート、運営支援のご依頼など、まずはお気軽にご連絡ください。

福祉・介護事業の立ち上げから継続運営まで、全力でサポートします。


当事務所では、障がい福祉・介護事業の支援に加え、ご利用者やご家族の生活全体を支えるため、遺言・後見・死後事務などの民事業務にも対応しています。現場の実情を理解した行政書士として、福祉と法務の両面から支援いたします。

関連記事

  1. 感染症対策委員会とは?どうすればいいの|高槻市の介護・障がい福祉…
  2. 放課後等デイサービスの魅力について|高槻市の介護・障がい福祉専門…
  3. 苦情対応・事故報告の書き方と行政への報告ポイント|高槻市の介護・…
  4. 個人情報保護と写真撮影のルール|利用者同意書の正しい取り方につい…
  5. 法改正に強い事業所をつくるための情報管理のコツ│高槻市の障がい福…
  6. 身体拘束・虐待防止のための体制整備とは?|高槻市の介護・障がい福…
  7. 利用者との契約トラブルを防ぐ「重要事項説明書」の作成ポイント|高…
  8. BCP・虐待防止・身体拘束適正化の3つの委員会運営ガイド|高槻市…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP