ブログ

研修計画書と研修記録が一致していない事業所が多い理由― 運営指導で本当によく見かける“ズレ”の正体 ―

介護・障がい福祉サービス事業所の運営指導で、非常によく指摘されるのが、

「研修計画書と研修記録の内容が一致していません」

という点です。
事業所としては「ちゃんと研修はやっている」「記録も残している」という認識でも、書類同士が噛み合っていないケースは少なくありません。

本記事では、
なぜこのズレが起きやすいのか
そしてどうすれば防げるのかを、介護・障がい福祉に特化した行政書士の視点で解説します。


1.理由①「計画は年初、現場は日々変化する」

多くの事業所では、

  • 研修計画書:年度初めにまとめて作成
  • 研修実施:現場状況に応じて柔軟に対応

という流れになっています。

その結果、

  • 計画では「虐待防止研修(6月)」
  • 実際は「感染症対応研修を優先して実施」

といった内容・時期のズレが生じます。

問題は「変更したこと」ではなく、
変更を計画書に反映していないことです。


2.理由②「研修=実施すればOK」という誤解

研修について、次のように考えている事業所は要注意です。

  • 研修を実施すれば要件は満たしている
  • 記録があれば大丈夫

しかし行政が見ているのは、

  • 計画 → 実施 → 記録
    という一連の流れです。

つまり、

  • 計画にない研修を実施
  • 計画にある研修を未実施
  • 実施内容が計画と異なる

これらはすべて説明を求められる対象になります。


3.理由③「研修名・内容の表記がバラバラ」

よくあるのが、言葉のズレです。

例)

  • 計画書:「虐待防止研修」
  • 記録書:「不適切ケア防止研修」「身体拘束研修」

中身はほぼ同じでも、
書類上は別物と判断される可能性があります。

特に虐待防止・身体拘束・接遇・倫理研修は、
名称と内容の整理が重要です。


4.理由④「委員会・研修・指針が連動していない」

最近の指導では、次の整合性も見られます。

  • 研修計画書
  • 研修実施記録
  • 各種委員会(虐待防止・身体拘束等)の議事録
  • 指針・マニュアル

例えば、

  • 委員会で課題が出ているのに研修に反映されていない
  • 研修をしているのに議事録に一切触れられていない

この場合、
「形式的な研修では?」と見られることがあります。


5.理由⑤「忙しく、見直す余裕がない」

現場の本音として多いのが、

  • 日々の支援で精一杯
  • 書類は後回しになりがち
  • 計画書の修正まで手が回らない

という状況です。

ただし、実地指導では
「忙しかった」は理由になりません。

最低限、

  • 計画変更のメモ
  • 追記・修正履歴

を残しておくだけでも、評価は大きく変わります。


6.ズレを防ぐための現実的な対策

✔ 年度途中で「計画見直し日」を決める

→ 半期に1回でもOK

✔ 研修名を統一する

→ 計画書と同じ名称を記録に使う

✔ 実施後すぐに計画書へ反映

→ 日付変更・内容変更を明記

✔ 委員会と研修をセットで考える

→ 議事録 → 研修 → 記録 の流れを意識


まとめ|「研修はやっている」では足りない

研修計画書と研修記録の不一致は、

  • 不正
  • 怠慢

というより、
「制度理解と書類設計のズレ」から生じていることがほとんどです。

しかし、指導の場では
「結果として一致していない」という事実だけが見られます。


✉ 行政書士からのひとこと

研修関係の書類は、
単体ではなく“セット”で整えることが重要です。

  • 研修計画書の見直し
  • 記録様式の統一
  • 委員会・指針との整合性確認

など、
運営指導で指摘されにくい体制づくりをお考えの事業所様は、
介護・障がい福祉に特化した専門家の視点をぜひ活用してください。

ご希望があれば、

  • 研修の実施、研修記録作成

も可能です。


乾行政書士事務所について|大阪・京都・奈良・滋賀・和歌山の福祉・介護の指定申請・運営指導対策

医療・介護・障がい福祉の開業・運営なら大阪の乾行政書士事務所

乾行政書士事務所は、大阪府・京都府・奈良県・滋賀県・和歌山県を中心に、福祉・介護事業の指定申請サポート運営支援を行っている医療・介護・福祉支援に特化した事務所です。

これから就労継続支援放課後等デイサービス訪問介護通所介護介護タクシーなどを開業予定の法人・個人様に向けて、指定取得支援を専門的に実施しています。

さらに、「運営支援」では、処遇改善計画書(実績報告書)作成、研修・委員会の実施、運営指導対策(書類チェック)、自治体へ提出する書類の作成、BCP作成支援等を行っています。

事業内容

  • 障がい福祉サービス事業(就労継続支援、生活介護、放課後等デイサービス 、居宅介護、相談支援事業所等)
  • 介護保険サービス事業(通所介護、訪問介護、認知症グループホーム 等)
  • 福祉・介護事業向け指定申請サポート(法人設立、書類作成、運営指導対策 等)
  • 運営支援(運営指導対策(書類チェック)、処遇改善計画書(実績報告書)作成、研修・委員会の実施、補助金サポート、自治体へ提出する書類の作成(例:変更届出等)、BCP作成支援)

対応エリア

  • 大阪府:箕面市・豊中市・吹田市・茨木市・高槻市・枚方市・交野市・寝屋川市・大阪市 ・四條畷市・東大阪市など
  • 京都府:京都市・長岡京市・向日市・八幡市・宇治市 ・亀岡市など
  • 全国対応可能(全国対応プランあり)

乾行政書士事務所の強み

  • 現場経験のある行政書士、社会保険労務士による実務的アドバイス
  • 障がい福祉と介護保険の両分野に対応可能
  • 法人設立から指定申請、運営フォローまで一貫対応
  • 自社運営施設による「現場視点」でのコンサルティング
  • 介護、障がい福祉の様々なサービス形態の実績あり

お問い合わせ・ご相談

指定申請のご相談、開業サポート、運営支援のご依頼など、まずはお気軽にご連絡ください。

開業支援・各プランに関するお問い合わせはこちらのLINE公式から♪


当事務所では、障がい福祉・介護事業の支援に加え、ご利用者やご家族の生活全体を支えるため、遺言・後見・死後事務などの民事業務にも対応しています。現場の実情を理解した行政書士として、福祉と法務の両面から支援いたします。

関連記事

  1. 虐待防止研修・身体拘束研修|運営指導で確認されるポイント― 大阪…
  2. 請求業務で気を付けること|高槻市の介護・障がい福祉に特化した行政…
  3. 身体拘束適正化委員会とは?どうすればいいの|高槻市の介護・障がい…
  4. 放課後等デイサービスの魅力について|高槻市の介護・障がい福祉専門…
  5. 新人教育のカギは“理念共有”にあり新人教育のカギは“理念共有”に…
  6. 感染症対策委員会とは?どうすればいいの|高槻市の介護・障がい福祉…
  7. 「福祉の現場 × 法務」──現場を守るためのコンプライアンスの考…
  8. 「地域密着型事業所」の本当の意味──“地域とつながる”運営のコツ…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP