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高知県の高齢化率は36.6%と、全国でも2番目に高い水準にあります。この数字だけを見ると「介護タクシーの需要は間違いなくある」と考えたくなりますが、実際には開業してから思うように利用が伸びず、経営に行き詰まってしまうケースも見られます。高齢化率の高さと、事業として成り立つかどうかは別の話だからです。許可を取得すること自体は正しく手続きを踏めば難しくありませんが、その後の経営を軌道に乗せられるかどうかは、開業前にどれだけ準備できているかで大きく変わります。本記事では、介護タクシー開業でよくある失敗を5つ取り上げ、高知県で開業を検討する方が事前に押さえておきたいポイントを解説します。
県全体の高齢化率が高いことは事実ですが、高知県は山間部が広く、高知市などの都市部と中山間地域とでは、高齢者人口・公共交通の便・既存の介護タクシー事業者の数が大きく異なります。県全体の数字だけを根拠に開業エリアを決めてしまうと、実際には競合が集中していたり、利用対象者が想定より少なかったりすることがあります。開業予定エリアに絞って高齢者人口や要介護認定者数の推移、周辺事業者の数や稼働状況を確認しておくことが欠かせません。高知市周辺は人口・利用者数が多い分、移動距離が短く効率よく稼働しやすい一方で競合も集中しやすく、中山間地域は競合が少ない一方で1件あたりの移動距離が長くなりやすいなど、エリアごとの特徴を踏まえたうえで選ぶことが重要です。
介護タクシーの利用は、ケアマネジャーや病院・介護施設からの紹介で生まれることが大半です。しかし許可が下りてから営業活動を始める方は多く、信頼関係の構築に時間がかかる分、開業直後は依頼がほとんど来ない期間が生じがちです。とくに事業者数が限られる地域ほど、1件ずつの関係づくりが経営を左右します。許可申請の準備を進めながら、並行して近隣の居宅介護支援事業所や医療機関への挨拶回りを済ませ、事業内容をまとめた案内資料を用意しておくと、開業直後からの動き出しが大きく変わります。「待っていれば依頼は来る」という思い込みが、開業後の空白期間を長引かせる一番の原因です。
開業直後から安定した売上が入るとは限らず、軌道に乗るまでに数か月を要することも珍しくありません。それにもかかわらず、車両購入などの開業費用に資金の大半を充ててしまい、肝心の運転資金が不足するケースがあります。山間部を走行する機会が多いエリアでは燃料費や車両の維持費もかさみやすいため、開業から3〜6か月分程度は生活費・燃料費・保険料をまかなえるだけの運転資金を、開業費用とは別に確保しておくことをおすすめします。
「開業するからには」と新車や充実した装備の車両を選び、資金の大半を車両費に投じてしまう方もいます。その結果、運転資金が乏しくなり、売上が安定する前に資金繰りが厳しくなることがあります。状態の良い中古の福祉車両でも十分に営業を始められるケースは多く、まずは必要最低限の装備で開業し、経営が安定してから車両の入れ替えや増車を検討するという進め方も選択肢のひとつです。車両にかける費用と、手元に残す運転資金のバランスを常に意識しておきましょう。
介護タクシーは一度の利用で終わらず、継続的に選ばれて初めて経営が安定します。乗降時の介助や車内の清潔さ、時間厳守といった基本的な対応が不十分だと、次の利用にはつながりません。また、ご家族やケアマネジャーへの連絡といった細やかな対応の積み重ねが、次の紹介につながることもあります。料金についても、周辺相場より安く設定しすぎると採算が取れず、高すぎると利用されにくくなるため、地域の相場感と自身のサービス内容とのバランスを踏まえて決めることが大切です。「ただ運ぶだけ」という作業的な捉え方のままでは、こうした細やかな対応が後回しになりがちです。
高知県は高齢化率の高さから「需要はあるはず」と思われがちですが、開業後の経営が安定するかどうかは、エリア選定・営業活動・資金計画・車両選び・サービス品質のそれぞれをどれだけ具体的に準備できているかにかかっています。当事務所では、高知県内で介護タクシーの開業を検討されている方に向けて、許可申請のサポートに加え、開業前の準備段階からのご相談にも対応しております。失敗を防ぐための第一歩として、お気軽にお問い合わせください。
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